松尾塾勉強会

先日は松尾設計室の勉強会に参加しました。

YOUTUBEや著書などで”太陽に素直な設計”をはじめあるべき日本の住宅を提唱し続けている松尾さんですが、無料や一般公開しているものでは肝心のテクニカルな部分は公開していません。
それは有料のセミナーに来ている人たちの価値を守るためです。
今回は物理の授業がメインのような感じでした。

快適な温度の計算方法、熱伝導率の計算方法、一次エネルギー消費量計算、必要なエアコンの能力の計算方法、Q値とUa値の計算、それらによって結局冷暖房費がどう変わってトータルコストに反映されていくのかを全て手計算で演習し、教えていただきました。

~今回は会場となった東京に行けなかったのでZOOMで参加~


特に面白かったのが、エアコンの選び方ですね。
例えば今の高性能な家の24帖のリビングに、量販店で買ってきた24帖用のエアコンをつけるのってオーバースペックだし高価すぎてもったいないという気がしませんか?
せっかく家を高性能に上げたならエアコンの性能は下げてもいいよね?って。
じゃあそれが14畳用でもいいのか、8畳用でも充分効くのか、今まではモデルハウスで実験したりOBのお客様の意見をもらいながら感覚で言ってきました。
今回それを計算でバチっと出す裏付け作業を教えていただいたんですが、これが面白かったです。

まずQ値(熱損失係数)という数字をややこしい計算で出さないといけないんですが、これと床面積と、外気温度と室内温度の差から、真冬の暖房負荷を出したらその負荷の値を上回る能力のエアコンにすればいいという文字だけで見るとややこしいことなんですが、
それによってエアコンの選び方がわかるのと、あとはその負荷から電気代の単価を掛けてあげると年間の冷暖房費がわかるようになります。
こういう仕組みだったのか~と納得。
24帖のリビングでも、8畳用のエアコンで効きますよなんて言える場合の根拠ですね。
感覚ではなく数字で裏付けを取った根拠。それは揺るがないものです。

僕なんかは元々大工なので大工の仕事でも一緒だなぁと思ったんですが、
機械で木を切ったり、機械で釘を打つのは今や当たり前ですが、
根本の動作や材料の特性を体で理解するには、のこぎりやかなづちを上手く使いこなせないとわからないと思うんです。本来手仕事を会得した上で機械仕事があると(今時考え古いと言われますねw)。

普段パソコンソフトがやってくれている詳細な計算も、細かなところを手計算でやってみることによって数値の大小の感覚や、記号の意味など腹落ちするところまで理解できるんだと思います。
というようなことを松尾さんがおっしゃられてました。

あとは理解度!復習5回という宿題が出ました^^




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